映画「降りてゆく生き方」を見てきました。
DVD販売もせず、TV放映もせず、口コミだけで上映しているという映画だそうです。
今日も、いわゆる映画館ではなく、群馬県社会福祉総合センターのホールでの上映でした。
筋書きはあまりここで紹介しない方がよいらしいので、公式サイトをご覧ください。
映画そのものは、もう少し力を抜いてくれた方が、私好みだったかなぁと思いますが、なかなか考えさせられる内容ではありました。
映画で提案する「降りてゆく生き方」は、私と同年代の人には共感する方が多いかも知れません。
でも、坂には下り坂と同じ数だけ、上り坂も存在します。
「登ってゆく生き方」をしている人がいるおかげで、「降りてゆく生き方」ができるのかも知れませんし、その逆もあるのかも知れませんね。
そういう意味では、上映後の寺田啓佐(けいすけ)さんのお話が、面白く感じました。
寺田さんは、千葉の造り酒屋「寺田本家」のご主人です。
映画の中に出てくる、造り酒屋さんのモデルになった人です。
寺田さんの言うには、本来の酒造りには、雑菌を含めて多種多様な微生物が存在する必要があるのだそうです。
そしてそれらの微生物は、酒蔵の中のそれぞれが心地よいと思われる場所に住んでいて、自分の出番が来るのを待っている。
そして、自分の出番が来た微生物だけが酒樽の中で働き、役目が終えたらスーッと消えていく。
するとまた、次の微生物が働き出す、というバトンタッチが次々に行われて発酵が進んでいくのだそうです。
寺田さんは、「微生物たちの世界は、自分と異なるものや嫌いなものを排除したりしないで、支え合いながら仲良く生きているように見える。」と言います。
また、「微生物たちがお互いに支え合わなくなって、バランスが崩れた時、腐敗が始まる。」とも言います。
微生物を人間に置き換えてみると、なかなか示唆に富むお話です。
私がつべこべ言うより、寺田さんの著書を読まれた方がよいかも知れませんが、本の中からひとつだけご紹介しましょうか。
「その昔日本にあった『噛み酒』とか『口噛みの酒』と言われるものは、人がご飯を噛んで吐き出したものに水を加えて作った酒だ。
(略)
実験では、男性10人のグループが噛んで造った酒と、女性10人のグループが噛んで造った酒を比べてみた。
すると、女性グループが噛んだ酒はとてもおいしく醸し出された。しかし、男性グループが噛んだ酒は、何と腐ってしまったのだ。
(略)
世の中に男と女が存在する意味を深く考えさせられる出来事であった。」
トークショーの後、寺田さんにサインをお願いしたら、気軽に応じてくださいました。
そこには「何があっても 笑っちゃう」と書かれていました。
著書を読むと、この後に「どんなときでも ありがとう」という言葉が続きます。
微生物から教わった、人間が腐敗しないで発酵する(幸せになる)ための究極の言葉だそうです。
優しい笑顔と話し方の、とても素敵な方でした。
「ありがとうございました。」
DVD販売もせず、TV放映もせず、口コミだけで上映しているという映画だそうです。
今日も、いわゆる映画館ではなく、群馬県社会福祉総合センターのホールでの上映でした。
筋書きはあまりここで紹介しない方がよいらしいので、公式サイトをご覧ください。
映画そのものは、もう少し力を抜いてくれた方が、私好みだったかなぁと思いますが、なかなか考えさせられる内容ではありました。
映画で提案する「降りてゆく生き方」は、私と同年代の人には共感する方が多いかも知れません。
でも、坂には下り坂と同じ数だけ、上り坂も存在します。
「登ってゆく生き方」をしている人がいるおかげで、「降りてゆく生き方」ができるのかも知れませんし、その逆もあるのかも知れませんね。
そういう意味では、上映後の寺田啓佐(けいすけ)さんのお話が、面白く感じました。
寺田さんは、千葉の造り酒屋「寺田本家」のご主人です。
映画の中に出てくる、造り酒屋さんのモデルになった人です。
寺田さんの言うには、本来の酒造りには、雑菌を含めて多種多様な微生物が存在する必要があるのだそうです。
そしてそれらの微生物は、酒蔵の中のそれぞれが心地よいと思われる場所に住んでいて、自分の出番が来るのを待っている。
そして、自分の出番が来た微生物だけが酒樽の中で働き、役目が終えたらスーッと消えていく。
するとまた、次の微生物が働き出す、というバトンタッチが次々に行われて発酵が進んでいくのだそうです。
寺田さんは、「微生物たちの世界は、自分と異なるものや嫌いなものを排除したりしないで、支え合いながら仲良く生きているように見える。」と言います。
また、「微生物たちがお互いに支え合わなくなって、バランスが崩れた時、腐敗が始まる。」とも言います。
微生物を人間に置き換えてみると、なかなか示唆に富むお話です。
私がつべこべ言うより、寺田さんの著書を読まれた方がよいかも知れませんが、本の中からひとつだけご紹介しましょうか。
「その昔日本にあった『噛み酒』とか『口噛みの酒』と言われるものは、人がご飯を噛んで吐き出したものに水を加えて作った酒だ。
(略)
実験では、男性10人のグループが噛んで造った酒と、女性10人のグループが噛んで造った酒を比べてみた。
すると、女性グループが噛んだ酒はとてもおいしく醸し出された。しかし、男性グループが噛んだ酒は、何と腐ってしまったのだ。
(略)
世の中に男と女が存在する意味を深く考えさせられる出来事であった。」
トークショーの後、寺田さんにサインをお願いしたら、気軽に応じてくださいました。
そこには「何があっても 笑っちゃう」と書かれていました。
著書を読むと、この後に「どんなときでも ありがとう」という言葉が続きます。
微生物から教わった、人間が腐敗しないで発酵する(幸せになる)ための究極の言葉だそうです。
優しい笑顔と話し方の、とても素敵な方でした。
「ありがとうございました。」