2018年04月29日

史跡看板散歩-90 於菊稲荷神社

春爛漫の「於菊(おきく)稲荷神社」です。(撮影:4月2日)
史跡看板散歩-90 於菊稲荷神社

史跡看板は、一の鳥居の脇に建っていますが、ほかの史跡看板とはだいぶ趣きが異なり、神社の由来など書かれていません。
史跡看板散歩-90 於菊稲荷神社

ここには8年前に訪問して記事を書いており、その中で簡単に由来も書きましたので、そちらをご覧ください。
  ◇むかし遊女で いま稲荷

その時から見ると社殿も新しくなり、随分ときれいになりました。
史跡看板散歩-90 於菊稲荷神社

8年前、裏庭に住んでいた狐のファミリーも、表の「狐塚」前に引っ越して勢揃いです。
史跡看板散歩-90 於菊稲荷神社

様々な願いが書かれた絵馬がずらーっと掛けられていて、たくさんの老若男女が訪れていることがわかります。
史跡看板散歩-90 於菊稲荷神社

地域の人達にも愛されているようです。
史跡看板散歩-90 於菊稲荷神社

「神楽殿」の隣に新しく造られた「御朱印受付所」は、ぜひ寄り込んで頂きたいところです。
史跡看板散歩-90 於菊稲荷神社

御朱印やお守りももちろん頂けますが、中には貴重な宝物がたくさん展示されていて、小さな博物館のようです。
以前は見られなかった絵馬額や、蔵の中にずっと眠っていた新発見のお宝など、間近で見ることができます。

宮司さんがとても親切な方で、本には書かれていないような興味深い話を聞かせてくださいます。
私は、以前から気になっていた、境内の「於菊稲荷神社中興之神職 高橋宇吉翁寿碑」についてお尋ねしてみました。

史跡看板散歩-90 於菊稲荷神社高橋宇吉翁は、多野郡の「万場八幡宮」の神職でしたが、明治の初め、「於菊稲荷神社」の神職として新町へ来たのだそうです。

「於菊稲荷神社」は、文化・文政の頃に最も栄え、参詣の鈴の音が止むことがなかったといいます。

しかし、明治の神仏分離令により、別当寺の宝勝寺と切り離されてから荒廃していきます。

そんな中、宇吉翁は「通力自在」という、今でいえば高島易断の暦のようなものを発行し、これが評判となって神社経営に大きく寄与したとのことです。

また、新町という枠を超えた多くの人士との交流により、地域の発展にも大いに貢献したということで、人々はその功績を称えて、あのように大きな碑を建てたのだそうです。

ところで、本題とは関係ないのですが、神社のすぐ近くに、どれだけワンちゃんが好きなんだろう、というお家がありました。
史跡看板散歩-90 於菊稲荷神社

とにかく、外壁にはワンちゃんの写真、地面やフェンスの上下にはワンちゃんの置物が、これでもか!ってほど飾られています。

ふと見ると、それに混じって迷道院の作った「上州弁番付表」も、貼って頂いてるじゃありませんか。
史跡看板散歩-90 於菊稲荷神社

これは、光栄なことです。
ご挨拶をしたかったんですが、あいにくお留守のようでした。
いつかまた、お会いできたら嬉しいなと思っております。
ありがとうございました。


【於菊稲荷神社】






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この記事へのコメント
史跡看板の絵をじっくり見てみたい気がします。
お花やらワンちゃん好きのお宅やら、にぎやかでいいですね。
この稲荷神社が地域の人々に親しまれている感じもいいです。
赤い前掛けの狛狐が整列しているのも面白いです。ところで狛犬が前掛けをしているのをあまり見ないのですが、いかつい顔には似合わないからでしょうかねぇ^^。
Posted by 風子風子  at 2018年04月29日 15:14
>風子さん

あー、たしかに拝殿前の狛狐は前掛けしてませんでしたね。

史跡看板に描かれている手水鉢は、なかなかの迫力ですよ。
絵馬額の本物は、御朱印受付所に展示されてますから、お時間のある時にでもぜひお訪ね下さい。

勢揃いのワンちゃんたちも、ここまで徹底したら立派なもんです(^.^)
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2018年04月29日 20:02
「上州弁番付表」も、有名になりましたね。
稲荷神社は、庶民信仰の象徴と思います。
犬のお宅は、徹底していますね。
素晴らしいと思います。
Posted by wasada  at 2018年05月03日 07:29
>wasadaさん

いつも読んで頂き、ありがとうございます。
ひとつのことをコツコツやっていると、知らぬ間に大きなものになるもんです。
継続は力なり、ですね。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2018年05月03日 09:20
ご無沙汰をしております。
七七七五でお世話になっておりました18番です。こちらのブログには初投稿です。これをご縁によろしくお願いします。
さて、
こちらの於菊稲荷神社、可愛らしい御朱印と書籍(桜井識子著「神さまと繋がる神社仏閣めぐり」2016.02発刊)の紹介で、ここ数年でその名を県内外に広く知られるようになり、平日でも参詣者が絶えませんね。かくいう私めは(自宅から車で15分ほどのところにもかかわらず)藤岡図書館でたまたま立ち読みした当該書籍で知ったのが今年三月のことでして(^^;
今なら願掛け成就率がかなり高いと感じ熱心に参拝しております。お蔭様にて日々イイ感じですd(^^
こちらのお稲荷さんは当家の崇敬神社となりました。
有り難いことでございます(>人<)
Posted by 18番  at 2018年05月24日 16:46
>18番さん

こちらこそ、すっかりご無沙汰しておりまして。

その書籍のせいなんですか。
たしかに、若い女性の参詣が増えてるみたいなんですよ。
そうか、藤岡とは背中合わせみたいな新町ですから、崇敬神社にしてもいい訳ですね。
次回の記事は、もっと藤岡に近くなります。

今後とも、よろしくお付き合いのほどを。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2018年05月24日 20:07
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