
「たかさき都市景観賞」を受けた大山家である。
もとは明治期の穀物商で「大黒屋」という商家であった。
今は門を閉ざし、内部も非公開となっているが、できれば何らかの形で観光に役立てていただきたいものである。

硝子戸の脇に、懐かしいものを見つけた。
栗本牛乳の木製牛乳受けである。
栗本牛乳は、高崎市立中央小学校の隣にあった牧場である。
話はそれるが、昔、高崎には結構あちこちに牧場があったようである。
常盤町の栗本牧場、並榎の松井牧場、豊岡の少林牧場、片岡の黒岩牧場、江木の永井牧場などがあったという。
現在は、鼻高町の長坂牧場ぐらいになってしまったのだろうか。

元「大黒屋」脇の小路を、
「郷蔵道」(ごうぐらみち)という。
今にも風呂敷包みを背負った町人や、黄八丈を着た町娘が歩いてきそうな雰囲気ではないか。



放っておくのは、イカにもタコにも、もったいない。
「たかさき都市景観賞」を与えた高崎市が、何らかのアクションを起こすべきではないだろうか。
「民のことは民に」などと逃げずに、
「民も官も」協力して、
数少なくなった「観光資源」を活かしていく必要がある。
【大黒屋跡】