柳家紫文師匠のオピニオン21、たぶん今回が最終回です。
高崎出身の紫文師匠とは、高崎の街並み再生について、時々お話させて頂いてます。
その中で師匠がよく仰るのが、記事に書かれている、このお話です。
師匠は記事の中で、「地元の情報を発信するメジャーなメディアを」と仰っています。
地元の情報が、メディアでほとんど発信されていない、というのです。
実はこれ、メディアに限らないということを、つい最近体験しました。
平成二年(1990)に高崎市教育委員会社会教育課で制作した、「観音山のむかしと今」というビデオの存在を知りました。
たまたま、ある方の家に残っていて、それをコピーして頂くことができたからです。
内容は、七堂伽藍があった頃の清水寺のことから、十日夜を知っている人のインタビュー、子ども博覧会、そして当時の観音山の変化を、思い入れたっぷりの名編集でまとめています。
このビデオに記載されていた企画者に連絡が取れたことをきっかけに、その頃制作された高崎に関するビデオが、まだ沢山あることを知りました。
その中には、図書館で貸し出しているものもあります。
しかし、開架に置かれているものは僅かで、多くは倉庫に保管されています。
そして、そのリストは公開されていないので、どんなものがあるかは一般の人には分かりません。
ビデオのタイトル名を知らなければ、貸し出されることはない訳です。
中には、図書館の人すら知らないビデオもあります。
図書館2階の、関係者以外立入禁止になっている、高崎市視聴覚ライブラリーで保管しているビデオというのがあるのです。
そのひとつに、以前、このブログでご紹介した、みずむらやよいさんの著書をもとにして作られた「藍日記」というビデオがあります。
前述の「観音山のむかしと今」もそうです。
おそらく、一般市民が知ることは不可能でしょう。
また、これを貸し出してもらうのが、実に大変なんです。
まず、貸出対象者は、公的団体(公民館など)か、教育長が必要と認めた者(サークル)に限られます。
つまり、個人が貸してもらうことは難しいということです。
私は、社会教育課と視聴覚ライブラリーを何度か往復して、やっと数本を貸し出してもらうことができました。
便宜を図って頂いてありがたいとは思いますが、これでいいのかという思いも強く持ちました。
「どうして、団体にしか貸し出さないのですか?」とお聞きすると、
「貴重な資料なので、あまり沢山の人に貸し出すと、傷んでしまうから。」というお答えでした。
さらに、「貸出申請の実績は、どの位あるのですか?」とお聞きすると、
「まぁ、ほとんどないです。」ということでした。
貴重なはずの「藍日記」は、長期間磁気テープが重なったままだったためか、ノイズがひどく、画面が揺れていました。
高崎を知る貴重な情報がありながら、おそらく、誰にも知られず棚に眠り続け、いつか消えてしまいそうな気がしました。
情報は掛け算だそうです。
情報を送る側、受け取る側、そのどちらかが0(ゼロ)なら、
もう片方が100であっても、結果は0(ゼロ)です。
まっとみしみて(上州弁:もっと本気になって)、
地元情報の発信を考えないと、いけないようです。
高崎出身の紫文師匠とは、高崎の街並み再生について、時々お話させて頂いてます。
その中で師匠がよく仰るのが、記事に書かれている、このお話です。
師匠は記事の中で、「地元の情報を発信するメジャーなメディアを」と仰っています。
地元の情報が、メディアでほとんど発信されていない、というのです。
実はこれ、メディアに限らないということを、つい最近体験しました。
平成二年(1990)に高崎市教育委員会社会教育課で制作した、「観音山のむかしと今」というビデオの存在を知りました。
たまたま、ある方の家に残っていて、それをコピーして頂くことができたからです。
内容は、七堂伽藍があった頃の清水寺のことから、十日夜を知っている人のインタビュー、子ども博覧会、そして当時の観音山の変化を、思い入れたっぷりの名編集でまとめています。
このビデオに記載されていた企画者に連絡が取れたことをきっかけに、その頃制作された高崎に関するビデオが、まだ沢山あることを知りました。
その中には、図書館で貸し出しているものもあります。
しかし、開架に置かれているものは僅かで、多くは倉庫に保管されています。
そして、そのリストは公開されていないので、どんなものがあるかは一般の人には分かりません。
ビデオのタイトル名を知らなければ、貸し出されることはない訳です。
中には、図書館の人すら知らないビデオもあります。
図書館2階の、関係者以外立入禁止になっている、高崎市視聴覚ライブラリーで保管しているビデオというのがあるのです。
そのひとつに、以前、このブログでご紹介した、みずむらやよいさんの著書をもとにして作られた「藍日記」というビデオがあります。
前述の「観音山のむかしと今」もそうです。
おそらく、一般市民が知ることは不可能でしょう。
また、これを貸し出してもらうのが、実に大変なんです。
まず、貸出対象者は、公的団体(公民館など)か、教育長が必要と認めた者(サークル)に限られます。
つまり、個人が貸してもらうことは難しいということです。
私は、社会教育課と視聴覚ライブラリーを何度か往復して、やっと数本を貸し出してもらうことができました。
便宜を図って頂いてありがたいとは思いますが、これでいいのかという思いも強く持ちました。
「どうして、団体にしか貸し出さないのですか?」とお聞きすると、
「貴重な資料なので、あまり沢山の人に貸し出すと、傷んでしまうから。」というお答えでした。
さらに、「貸出申請の実績は、どの位あるのですか?」とお聞きすると、
「まぁ、ほとんどないです。」ということでした。
貴重なはずの「藍日記」は、長期間磁気テープが重なったままだったためか、ノイズがひどく、画面が揺れていました。
高崎を知る貴重な情報がありながら、おそらく、誰にも知られず棚に眠り続け、いつか消えてしまいそうな気がしました。
情報は掛け算だそうです。
情報を送る側、受け取る側、そのどちらかが0(ゼロ)なら、
もう片方が100であっても、結果は0(ゼロ)です。
まっとみしみて(上州弁:もっと本気になって)、
地元情報の発信を考えないと、いけないようです。