【湛山語録】(石橋湛山記念財団HPより)
「政治家の私利心」 | ||
人間は誰でも私利心をもっている。自分はもっていないと云ったら嘘になる。 | ||
しかし政治家の私利心が第一に追求すべきものは、財産や私生活の楽しみではない。 | ||
国民の間からわき上がる信頼であり、名声である。これこそ、政治家の私利心が、何はさておき追求すべき目標でなければならぬ。 | ||
そうでないなら、政治家をやめてほかの職業にかわるがいい。 |
「同情は我と彼を融合する」 | ||
私はかねて、人生の事はただ理屈だけでは理解できぬと考えてきた。 | ||
理屈は我と彼とを離隔し、同情は我と彼を融合する。 ここでいう同情とは、相手に憐憫の情をいだくことではなく、相手の立場を理解する努力を怠らないことだ。 |
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これは人生のことすべてに通ずるものであり、国と国とのつき合いでも例外ではない。 | ||
他人の好意を求める者は、自らこれを受けるに足るだけの行為を示さねばならぬ。外交関係でも同様だ。 このことを常に心してもらいたい。 |