
「

あぁ、ここにも忘れられかけた戦争遺跡があったのですね。

しかし、これが実に不思議な石碑なのです。
写真を拡大して、お分かりになるでしょうか?
何も文字が刻まれていないのです。

「忠魂碑」と刻まれています。
やはりこれも戦争遺跡のようです。
それにしても、なぜ裏返しになっているのでしょう?
近くの畑に居た方にお聞きしてみましたが、ご存じではありませんでした。
不思議に思いながら家路についたのですが、帰ってきて「高崎の散歩道 第三集」を見ていたら、謎が解けました。
説話文学家で郷土史家の吉永哲郎氏が、このように書いています。
「・・・この踏切りをわたる前に、東の方にこんもりとしている木立から、忠霊塔が見える。
そこには戦時中役場に建立されていた乃木希典の書「忠魂碑」の大きな石碑が、こともあろうに裏側を正面にしてある。
その正面には太平洋戦争で戦死したこの里の出身者の名を刻してあるが、この石碑が裏面を表にするには次のようなことがあった。
終戦時には日本中の里で、国策に関する戦争賛歌を思わせる物件は、何もかも破壊しようとする面と、それを隠そうとする方向があった。
この石碑もいったんは土の中にあったが、戦没者の慰霊碑としてよみがえった。
しかし、むかしのものは裏になった。」
そんな歴史があったのですね。
岩鼻近辺には、このような戦争遺跡がたくさん眠っています。
これらの遺跡にもう一度光を当てれば、平和について考えるテーマパークになるのではないでしょうか。
【裏返え碑(忠魂碑)】