2018年07月22日

史跡看板散歩-101 長根神社

国道254号、吉井町長根「西部コミュニティセンター入口」という長い名前の信号を左(南)に入ります。


曲がって170mほど行くと右側に「長根神社」があり、鳥居を潜った左に史跡看板が建っています。



看板に書かれている「獅子舞」については、高崎市のHPにもう少し詳しく書かれています。


社殿は、127段の石段を上った高台にあります。


「境内地は長根城跡の一部で・・・」と看板にある通り、神社は「長根城」の北東の方角、つまり鬼門に位置します。


神社の裏には、見るからに土塁と思しきものが続き、


その土塁が切れた所を入ってみると、


「本丸」跡が広がり、奥の方に「殿様の墓」が見えます。


道なりに進むと、図でいう「横宿」「光円寺」、現在「上の場公民館」の前に出ます。


公民館の前には、六地蔵と何やら東屋のようなのが建っています。
そこに、こんな看板が掛かってました。


つい、右上から縦に読みたくなってしまいますが、左上から横に読んでください。
これで見ると、六地蔵は「光円寺」というお寺の名残り、東屋のようなのは「不動堂」の堂宇だったのかなぁ、と思います。

公民館のすぐ左に、「長根城本丸跡」という石柱と、説明板が建っています。



この道の奥に「殿様(小河原家)の墓」があります。
墓地には、古い石祠や墓石、板碑がたくさん残っています。


「長根城」の図を見ていて気になって仕方なかったのが、右下に書かれている「たもと観音」です。
橋のたもとにでもある観音さまなんでしょうか。

探していると、ちょうどアジサイの剪定をしている方がいたので、「この辺に、たもと観音というのがありますか?」と聞くと、「このすぐ下だよ。右に下りる道があるだろ。」と教えて下さいました。


けもの道のような坂の先にお堂のような建物が見えます。


行ってみると、「元三大師」という扁額が掛かっていて、これではなさそうです。
左手前に折れる石段の先には立派なお堂があって、境内のあちこちに石仏が建っています。
そのどれかが、「たもと観音」なのかなぁ・・・。


と思ったら、このお堂がそうでした。


ただ、肝心の「袂観音」の由来が書いてありません。
「上野国志」にあるから、それを見ろという訳です。

しかたなく「上野国志」を見てみると、たしかに多胡郡の項に「袂之観世音菩薩縁起」という記述がありました。

毛呂權蔵著「上野国志」(明治43年発行)より

ただ、すべて漢文で、素養を持ち合わせない迷道院には読み下しができません。
どなたか漢文にお強い方、ご教示頂けたら幸いです。

ま、字面から推測すると、大体こんなことが書かれてるんじゃないかと思います。(間違ってたらごめんなさい。)
法界の数多くの衆生を救おうと、大和の国の機が熟したのを見て、千手観音菩薩は本邦の至る所に聖閣を設けた。
当寺の本尊は行基大士が彫った千手千眼観音で、その妙なるお姿と威厳は四方の人々から信仰された。
堂宇は飛騨の匠により造営されてから数百年数十世になる。

法灯が灯されたのは一千年の昔、信州伊奈郡の伊藤長者の娘の話に始まる。
その娘は玉のように艶やかで、花のように美しく、父母親族の深く厚い愛情を受けて育った。
しかし、この娘は幼い頃から仏を崇敬し、長じてくると出家をしたいと言い出して、父母の制止の言葉も聞こうともしなくなった。

娘が十七歳になった時、父母は強引に結婚をさせようとするが、娘はその日のうちに家を出て行ってしまう。
驚いた父母は親族とともに後を追い、多胡郡長根村大悲閣の近くでようやく娘に追いつき、なおも逃げようとする娘の袂を捕らえて引っ張ったところ、袂は千切れてしまった。
千切れた袂が寺の窓から堂内に入ったと見るや、娘の姿が見えなくなってしまった。
堂内には、ただ千手観音の尊像があるだけだった。
人々は大変不思議がって、それ以後、袂之観世音と呼ぶようになった。」

失礼をして堂内を覗いてみると、千手観音像の前に白い布が巻き付けてあります。
もしかすると、これが千切れた「袂」


因みに、ここ「常行院」は、樹齢600年と言われる「ラカンマキ」があることでも有名です。


大変長い記事になってしまいましたが、なかなか奥深い歴史スポットでした。


【長根神社】


【長根城本丸跡】


【袂観音】






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