白衣大観音は9階建て、それぞれの階には「胎内仏」が祀られています。
それでは、一気に公開いたしましょう。
【一階】
【三階】
【五階】
【六階】
【七階】
【八階】
【九階】
ところで、不思議なことがあります。
胎内仏の中には、「○○年生まれのご本尊」と書かれた仏様がいらっしゃいます。
その年に生まれた人の「守り本尊」ということですね。
でも、午年と子年のご本尊がないのにお気づきになりましたでしょうか。
午年のご本尊、実は観音さまのお顔の上にいらっしゃるそうです。(「上州路No.104」観音山の話/内山信次氏)→※誤り。後日談へ
この仏さまは「勢至菩薩」(せいしぼさつ)、智力を象徴し、智慧の光をもって万物を照らし衆生の迷いを除き、無上力を得させ、苦を取り除く偉大な力を持つそうです。
では、子年のご本尊はというと、これは「千手観音」です。
千の手と千の目であらゆる衆生を救ってくださるというのですが、その「千手観音」は胎内仏に入っていません。
なぜでしょうか。
「千手観音」は清水寺のご本尊です。
清水寺への遠慮ということもあったのでしょうが、それよりむしろ、観音山全体を視野に入れた井上保三郎の大構想だったのだとみるべきではないでしょうか。
もうひとつ、極彩色の鏝絵による胎内仏の中、ひとり白衣観音だけが、鏝絵でなく質素な立体像になっています。
これ、たぶんですが、この写真中央に写っている観音像なんじゃないでしょうか。
きっと、工事中、朝な夕なにこの観音像に手を合わせていたんでしょうね。
そのおかげで一人の負傷者も出ず、無事に工事が完成したことを感謝し、胎内最上階に安置し祀ったのだと思います。
そうそう観音像といえば、白衣大観音建立の64年後に、驚くようなことが起きました。
その話は、次回のお楽しみ。
それでは、一気に公開いたしましょう。
【一階】
【三階】
鬼子母神(きしもじん) 安産・育児の神さま。 幼い子供たちをとらえては食べていた鬼女が、お釈迦さまに教化されて仏教に帰依し、子供の守護神となる。 | |
阿弥陀如来 戌・亥年生まれの本尊。 四十八の大願をおたてになり、西方極楽浄土の教主となられた仏さま。 |
【五階】
飯綱大権現(いづなだいごんげん) 飯綱というところに祀られているので飯綱権現と称するが、茶吉尼天(だきにてん)のこと。 または、不動明王の化身とも。 | |
摩利支天(まりしてん) 陽炎(かげろう)を神格化したもの。 わが国では中世武士の守り本尊として崇拝された。 |
【六階】
日蓮上人 日蓮宗・法華宗系の宗祖。 法華経を至上として「南無妙法蓮華経」と唱題すれば、誰でも救われると説かれた。 |
【七階】
【八階】
聖徳太子 推古天皇の摂政として憲法十七条を制定したとされ、仏教を厚く保護し、政治の根本とした。 |
【九階】
馬頭観音 馬が水草をむさぼり食うように、私たちの煩悩を食べ尽くして救ってくださる菩薩。 | |
釈迦如来 仏教の教祖・釈尊・お釈迦さま。 | |
白衣観音 白衣は悟りを求める清らかな心を表す。 息災・除病・安産・育児の本尊として信仰されている。 |
ところで、不思議なことがあります。
胎内仏の中には、「○○年生まれのご本尊」と書かれた仏様がいらっしゃいます。
その年に生まれた人の「守り本尊」ということですね。
でも、午年と子年のご本尊がないのにお気づきになりましたでしょうか。
午年のご本尊、実は観音さまのお顔の上にいらっしゃるそうです。(「上州路No.104」観音山の話/内山信次氏)→※誤り。後日談へ
この仏さまは「勢至菩薩」(せいしぼさつ)、智力を象徴し、智慧の光をもって万物を照らし衆生の迷いを除き、無上力を得させ、苦を取り除く偉大な力を持つそうです。
では、子年のご本尊はというと、これは「千手観音」です。
千の手と千の目であらゆる衆生を救ってくださるというのですが、その「千手観音」は胎内仏に入っていません。
なぜでしょうか。
「千手観音」は清水寺のご本尊です。
清水寺への遠慮ということもあったのでしょうが、それよりむしろ、観音山全体を視野に入れた井上保三郎の大構想だったのだとみるべきではないでしょうか。
もうひとつ、極彩色の鏝絵による胎内仏の中、ひとり白衣観音だけが、鏝絵でなく質素な立体像になっています。
これ、たぶんですが、この写真中央に写っている観音像なんじゃないでしょうか。
きっと、工事中、朝な夕なにこの観音像に手を合わせていたんでしょうね。
そのおかげで一人の負傷者も出ず、無事に工事が完成したことを感謝し、胎内最上階に安置し祀ったのだと思います。
そうそう観音像といえば、白衣大観音建立の64年後に、驚くようなことが起きました。
その話は、次回のお楽しみ。
※後日談 | ||
慈眼院の橋爪良真住職にこの話をしたところ、「いや、あれは阿弥陀様だと思いますよ。」と仰います。 「私のおばあちゃんが、あれは勢至菩薩だとよく言っていたので、内山さんはそれを聞いていたんでしょう。」ということでした。 |
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調べたところ、頭部が如来の特徴である螺髪であること、印相が阿弥陀如来独自の定印であること、観音菩薩の宝冠には阿弥陀の化仏が付くのが普通であることなどにより、橋爪住職の仰る通り勢至菩薩ではなく阿弥陀如来でした。 訂正してお詫び申し上げます。(2019.06.24) |