2012年06月06日

なっからやらいね!粕壁宿(3)

なっからやらいね!粕壁宿(3)電線地中化によって、町なかはすっきりしています。
歩道に置かれた配電ボックスは、そのままでは無粋な代物ですが、そこに描かれた江戸時代の粕壁宿の町名とイラストで、粋なオブジェに変身しています。

あの金沢名古屋松代という大観光都市が旧町名の復活運動に取り組む中、わが高崎は江戸時代の町名が現役で普通に使われているという、全国でも珍しい町です。
これを、大切な観光資源として捉え、活かさない手はないと思います。

なっからやらいね!粕壁宿(3)土蔵造りの素敵な建物が、ぽつんぽつんと散見されるのも高崎とよく似ています。

ここは、問屋場だった田村家だそうで、お店の前に大きな道しるべが建っています。
赤い鋳物の郵便ポストが、良く似合います。

なっからやらいね!粕壁宿(3)永嶋庄兵衛商店は創業400年の米問屋だそうです。

なっからやらいね!粕壁宿(3)





この蔵は、これから何かに利用しようというのでしょうか。
改装中のように見えますが。
なっからやらいね!粕壁宿(3)
はんこ屋さんの二階の戸袋が素敵でしたので、一枚。

職人の腕自慢が伝わってくる、叩き出しの銅板が緑青を吹いて、実にいい味を出しています。

なっからやらいね!粕壁宿(3)脇道のなんでもない壁に、こんな映画看板がこそっと掛けられてるのも、いいですねぇ。

そういえば、わが高崎「映画の町」でもありましたっけ。

なっからやらいね!粕壁宿(3)春日部駅東口から150mほどの一等地の角に、春日部の情報発信館「ぷらっと かすかべ」があります。

なっからやらいね!粕壁宿(3)


ここには、春日部のおみやげ品、特産品がずらっと並んでいます。
うまいなぁ!と思ったのは、ここではそれらの魅力を紹介はしていますが、販売はしていないということです。

「お気に召したものがありましたら、お店の方へ行ってお買い求めください。」という訳です。
もちろん「ぷらっと かすかべ」には、「シャッターアート」の案内図や史跡巡り・町歩きのパンフレットが用意され、レンタサイクルも用意されています。
これなら、誰しも町なかを巡り、お店に入ることになるでしょう。
パンフレットをポンと渡すだけの観光案内所ではないのです。

なっからやらいね!粕壁宿(3)店内には、「シャッターアート」巡りをしたくなるような写真が展示されています。

たまたまシャッターが開いている時間帯に訪れてしまった人は、おそらくもう一度来て、自分の目で見てみたくなるでしょう。うまいやり方です。

なっからやらいね!粕壁宿(3)「ぷらっと かすかべ」から直線距離で500m位のところに、可愛い少女が座っているベンチがあります。
春日部市教育センターです。

「シャッターアート」を探しながら迂回して来ても、800mほどです。

なっからやらいね!粕壁宿(3)


教育センターの建物の中に、「春日部市郷土資料館」があります。

なっからやらいね!粕壁宿(3)





コンパクトなスペースながら、古代から現代までの春日部の歴史や文化を、分かりやすく展示しています。
圧巻は、実に精巧に作られた粕壁宿のジオラマです。
置いてある粕壁宿の資料と併せて見ると、よくその歴史が分かります。

高崎歴史民俗資料館も、スペースの広さ、資料の豊富さでは決して引けを取ることはありませんが、なんせ、駅から直線距離でも5kmというのは、あまりにも遠すぎます。
私が思うには、市庁舎21階の展望ロビーにコンパクトな郷土資料コーナーを設けるのが、観光客にとっては一番よいと思うのですが、如何なものでしょう。

なっからやらいね!粕壁宿(3) 「郷土資料館」脇の高架の壁に、こんなファンタジックな壁画がありました。

そういえば、春日部市は竹下内閣の時の「ふるさと創生資金」で、「彫刻のある街づくり~アート・アメニティ構想~」というのを進めたそうです。

教育センター前の、ベンチに座る少女のブロンズ像もそのひとつですが、駅周辺には22ヶ所に彫刻が置かれています。
30ヶ所の「シャッターアート」と相まって、いろいろな町あるきの楽しみ方ができる、面白い町だと思いました。

また行ってみたくなる、高崎もそんな町にしたいですね。

「なっからやらいね」は、「かなりやるね」「結構やるじゃん」という意味の上州弁です。





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Posted by 迷道院高崎 at 05:49
Comments(8)◆出・たかさき
この記事へのコメント
いやー、素晴らしい建物がきれいに残されていますね。
配電ボックスもおしゃれだし、シャッターアートも明るくていい感じです。
街全体に統一感があるようで、各所に見られる創意工夫…何より羨ましいのが粕壁宿のジオラマです。
板鼻宿のジオラマが欲しい!喉から手が出ちゃいそうです^^。
Posted by 風子風子  at 2012年06月06日 19:22
>風子さん

高崎宿のジオラマも欲しい!

ねー、いいですよね。
春日部はノリの良さが感じられて、羨ましいです。
古いものをベースに、新しいものを乗せていく。
まさに、温故知新です!
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2012年06月06日 20:59
春日部はね、ご存知「クレヨンしんちゃん」の街なんです・・・・・

末娘と、マル9の映画「クレヨンしんちゃんあらしをよぶ アッパレ せんごくだいかっせん」を2002年、今から10年前ですから、8歳の娘と観ながら、僕、号泣(^^ゞ
娘「パパ、なんで泣いてるの!??」・・・・・

戦国時代の「春日部の悲恋の物語」。

箕輪城と重ねていました・・・・

明治維新で破壊しつくされた「ジャポニズム」。高崎城もそう、時の政権は人心を崩壊させます。

正直、「AKB総選挙」って、NHKまでがです・・・・・

愚直と言われようと、「真」は貫き通したいですね(^^ゞ

高崎の街の再生は蘇りです・・・・
Posted by 昭和24歳昭和24歳  at 2012年06月07日 07:19
>昭和24歳さん

「ぷらっと かすかべ」のスペース半分が、「しんちゃんコーナー」でした(^_^)

親善大使のひとりビビる大木は、「春日部の若大将、ビビる大木でーす!」などと言って、春日部のPRをしてますよね。

中山秀ちゃんなんかも、TVの中で「ぐんま観光大使の中山秀征でーす!」なんて言ってほしいもんですが。
会話の中に上州弁を交えたりして。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2012年06月07日 20:19
>会話の中に上州弁を交えたりして。

中山秀ちゃん、小学生の頃から劇団、つまりタレント養成学校へ通っていたとか?

ビビる大木さんもナベプロ、中山秀ちゃんもナベプロ・・・・
プロダクションのキャラ設定があるから「上州弁」の多様は不味いかも(^^ゞ
井森美幸さんも下仁田弁出てこないし(笑)。
Posted by 昭和24歳昭和24歳  at 2012年06月07日 20:50
>昭和24歳さん

そーかー。
プロダクションのキャラ設定ね。
なるほどー。

U字工事が群馬出身だったらよかったのにねー(^_^)
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2012年06月08日 19:22
>U字工事が群馬出身だったらよかったのにねー(^_^)

栃木弁も面白いけど・・・・・

茨城弁はもっと面白い!!

水戸でラーメン屋さんに入って、水戸弁の会話聞いてたら、フキっぱなしでラーメン食べられませんでした(^^ゞ

西上州では、「もっと」を「まっと」といいます。

伊勢崎方面では会話の途中に「ハー」を多用します。
つまり、英会話の「ユーノウ」みたいな感じで(笑)。

高崎あたりでは語尾に「きゃ」を多用してましたね・・・・

「そうだんきゃ」とか、「そうじゃねっきゃ」とか(^^ゞ

僕のオヤジなんかは語尾に「のう」を多用。

「おぬしもわるよのう」

つまり、江戸、武士の言葉は起源が「上州弁」かも?
つまり、会話が早い。上州人同士の会話、他所の人が聴いてると「喧嘩してるみたい」といわれます。
Posted by 昭和24歳昭和24歳  at 2012年06月09日 20:00
>昭和24歳さん

「まっと」「ハー」「きゃ」、言います言います。
言葉が強いというのもよく言われますね。
他県から嫁に来て、毎日なんでこんなに怒られなきゃいけないのか、と悩んだって話も聞きます。

早口、「ぶっ」とか「ふん」とか強調語が多い、鼻濁音ができない、加えて上州弁には敬語がない。
「してください。」が「してくんない!」ですから(^_^)

その昔、営業に配属されたネイティブ上州人が、「そうだんべーはダメですよ。そうでしょうですよ。」と言い聞かされて、客にこう言いました。
「そうだんべしょうねー。」
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2012年06月09日 21:15
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