2010年10月22日

鎌倉街道探訪記(4)

鎌倉街道探訪記(4)龍廣寺の東門から観音通りまで、真っすぐ伸びる道があります。

鎌倉街道探訪記(4)




明治四十三年(1910)に造られた道なので、鎌倉道ではありませんが、観音通りを渡った向こう側は鎌倉道「小万坂」の入口です。

「小万坂」へ入る前に、観音通りをちょっと歩いて見たのですが、面白いものを見つけちゃいました。
鎌倉街道探訪記(4)ちょっとノスタルジックな建物のガラス戸に書かれていた、
     こんな文字です。↓
鎌倉街道探訪記(4)
面白いと思ったのは、右の方に書かれている「全舞」という文字です。
前後の文脈から、バネの「ゼンマイ」だと分かるのですが、漢字でこう書くというのは初めて知りました。

本題からは外れますが、気になったので調べて見ました。
「ゼンマイ」って、何となく外来語だと思っていたのですが、れっきとした日本語でした。
「ゼンマイ」バネは、山菜の「ぜんまい」に形が似ているので、そう呼ばれたということで、山菜の方が先なんですね。

となると、今度は山菜の「ぜんまい」の由来が気になります。

鎌倉街道探訪記(4)いくつかある説の中で、一番気に入ったのが、
「銭舞(ぜにまい)」説です。

出たての芽の姿が、銭がくるくる回っているように見えるので、「銭舞い」「ぜんまい」となったというのです。

バネの「ゼンマイ」に、なぜ「全舞」という字を充てたのかは定かでありませんが、私はこの字を見た瞬間、「うまいなー!」と膝を叩きました。
「ゼンマイ」の力によって、ての部品が舞い(動き)始めるんですよね。
一方、「ぜんまい」の芽が出るも、野山の全てが動き始めます。
だからでしょうか、「バネ」「春」も、「spring」...(^^ゞ

鎌倉街道探訪記(4)ってなことを言いながら、鎌倉街道のキーポイント「小万坂」です。→

鎌倉街道探訪記(4)




「小万坂」の名の由来となったのが、「小万地蔵」です。

これについては、以前、記事にしたことがありました。

相変わらず、きれいに手入れがされていて、お参りをしている人の姿にホッとするものを感じます。

鎌倉街道探訪記(4)傍らの碑によると、現在の堂宇は昭和十一年(1936)に有志の方が再建したものだそうですが、奇しくも、高崎白衣大観音が完成したのと同じ年です。
当時の人々の信心深さを、思わずにはいられません。
鎌倉街道探訪記(4)
祈る姿というのは、美しいものですね。
鎌倉街道探訪記(4)



この方は、毎日散歩の途中でお参りするそうです。
そういう場所が、地域にあるというのも素敵なことです。

鎌倉街道探訪記(4)さて、「小万坂」をそのまま下って、分去りを右へ行けば国道下、左へ行けば竜見町の中を抜けて、いずれも城南球場に至ります。
昔はお寺でもあったのか「大音寺河原」と呼ばれていたようで、この辺から烏川を渡る鎌倉道もあったようです。
鎌倉街道探訪記(4)今日は坂を下らずに、「小万地蔵堂」の上の細道を辿ることにしましたが、例によって長くなりましたので、この続きはまた次回。


【今日の散歩道】




鎌倉街道探訪記(4)



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Posted by 迷道院高崎 at 21:15
Comments(4)鎌倉街道
この記事へのコメント
なぜか、坂道がすきです。高崎にも素敵な坂が沢山あるのですねー。
今回の記事も楽しく読ませて頂きました。
バネのゼンマイのいわれから、どんどんイメージが膨らんで、
バネも春もspringというオチまで。(拍手!)
また、小万地蔵尊(お地蔵さまに対して失礼かもしれませんが)
可愛らしいですね。ファンになってしまいそうです^^。
Posted by 風子  at 2010年10月24日 19:43
>風子さん

小万地蔵さん、可愛いでしょ、ね(^^)
他にも沢山お地蔵さんがいて、
赤やら、柄物やらのお掛けをしてて。

今では珍しいほど、地域の人がお守りしています。
きっと、地域の人も守られてるんでしょうね。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2010年10月24日 21:12
僕が初めて腕時計を買って貰ったのも
こちらの山岸時計店でした。
Posted by 元氣が一番!元氣が一番!  at 2010年11月17日 08:53
>元氣が一番!さん

おー、そうでしたか!
ご主人、お元気でしたよ。
私もこのご縁で、腕時計の電池を取り換えてもらいました。

機械式時計の修理もして頂ける、数少なくなった時計屋さんですね。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2010年11月17日 09:23
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