2010年05月19日

東北ぶらり旅 登米編(1)

東北ぶらり旅 登米編(1)「油麩」(あぶらふ)って、ご存知でしょうか?

実は私、かれこれ10年ほど前に東京へ行った時、たまたま寄った宮城県アンテナショップで、「油麩」を買ってきたことがあります。

それがとても美味しかったので、その後、高崎の百貨店で「東北の美味いもの展」などがある度に、行って「油麩」を探すのですが、置いてありませんでした。
それどころか、売り子の人が「油麩」を知らなかった位です。

それが、みのもんたの「秘密のケンミンSHOW」で、「油麩丼」が紹介されてから、けっこう有名になったようで、近頃は、この辺のスーパーでも「油麩」が手に入るようになりました。

その「油麩」を特産とする、宮城県登米市(とめし)登米町(とよままち)について調べてみると、なかなか面白い所だということが分かってきました。
そもそも、同じ「登米」という字を書いて、市名は「とめ」、町名は「とよま」と読ませていることだけでも、興味津々です。
その辺りの話は、(株)とよま振興公社のHPでご覧ください。

東北ぶらり旅 登米編(1)初めて訪れた登米町は、雨でした。

とよま観光物産センター「遠山之里」(とおやまのさと)のすぐ隣に、明治二十一年(1888)建設の「旧登米高等尋常小学校」校舎が、「教育資料館」として現存しています。

煉瓦造りの校門を入ると、コの字型の木造・瓦葺き校舎が姿を現します。
その懐かしい佇まいに、思わず息を飲みました。
↓どうぞ、拡大(クリック)してご覧ください。
東北ぶらり旅 登米編(1)

よくぞ残した!と、心から拍手を送りたい気持ちです。

東北ぶらり旅 登米編(1)校舎の傍らには、つるべ井戸も残っています。
この井戸は、校舎が出来る前からここにあったものだそうです。
学校が出来てからは、子どもたちの水汲みや足洗い場として、昭和四十八年(1973)まで使われていたといいます。
ということは、この校舎は学校として、その時まで使われていたということなんです!

登米町の文化的精神の高さに驚きながら、学校前の小路へ入りました。

東北ぶらり旅 登米編(1)春の遅い登米の町は、ちょうど八重桜が満開でした。

風に散った花びらが、濡れた路面に貼りついて美しく・・・。

と思ったら、ちがうんです、これが!

まるで道に散った花びらのように、道路に白い石が埋め込まれていたのです。

何とまぁ、洒落た舗装じゃありませんか!
雨の日に訪問したことを、嬉しく思える一瞬でした。

登米町には、素晴らしい歴史的建造物が、沢山残されています。

東北ぶらり旅 登米編(1)東北ぶらり旅 登米編(1)東北ぶらり旅 登米編(1)
旧・水澤縣廰舎
明治5年(1872)築
現・記念館
旧・武家屋敷
築400年以上
現・茶屋「春蘭亭」
旧・登米警察署
明治22年(1889)築
現・警察資料館


さらに素晴らしいのは、歴史的建造物がただ残っているだけでなく、今も、何らかの形で利用されているということです。
高崎にも、歴史的建造物は僅かながらもまだ残っていますが、その殆どは非公開であり、中を見ることができません。
そのまま、朽ちるに任せているものすらあります。
この違いは、一体どこから生じるものなのでしょう。

登米の町を歩いている内に、何となくその違いが見えてきたような気がするのです。
町づくりのヒントとも思えることが、登米の町にはありました。
それは、城下町高崎の街並みを再生するヒントであるかも知れません。

次回、もう少し登米の町を紹介しながら、そのお話をしたいと思います。

【登米町・旧登米高等尋常小学校】





同じカテゴリー(◆出・たかさき)の記事画像
高野山へ行ってきました(2)
高野山へ行ってきました(1)
山形へ行ってきました(鶴岡編)
山形へ行ってきました(山形市 町なか続編)
山形へ行ってきました(山形市 町なか編)
山形へ行ってきました(霞城公園 続編)
同じカテゴリー(◆出・たかさき)の記事
 高野山へ行ってきました(2) (2016-04-10 07:05)
 高野山へ行ってきました(1) (2016-04-03 07:10)
 山形へ行ってきました(鶴岡編) (2015-12-20 06:56)
 山形へ行ってきました(山形市 町なか続編) (2015-12-13 07:08)
 山形へ行ってきました(山形市 町なか編) (2015-12-06 07:05)
 山形へ行ってきました(霞城公園 続編) (2015-11-29 07:26)

Posted by 迷道院高崎 at 08:00
Comments(10)◆出・たかさき
この記事へのコメント
つまり、「たかさき」が異常なだけです(笑)。

東北は、つまり「白河以北」は中央と交わりません。
その意味では「たかさき」は人造都市ではと思う次第です。
箕輪の長野氏がほろび、高崎が築城されたのが豊臣の時代でしょうか・・・・・
ここの町人文化はその意味では土着していません。
近江、越中越後の商人が根づいての「たかさき」。街が変われないのも中央銀座でさえ極一部の地主と借地権では。
沼賀市長は京目の豪農か、反町から八幡の豪農沼賀に婿入り・・・・・

つまり、初めて先住民の市長だったわけです(笑)。

つまり、「商魂」、計算抜きの市政でしょうか。
したがって、街づくりも計算づくで折衷するとこういうことになるという見本です。高崎は。
本来なら、幹線交通の要衝ですからもっと美しく発展していたはずです。

商人が市長になるとロクなことがありません(笑)。
Posted by 昭和24歳昭和24歳  at 2010年05月19日 11:20
>歴史的建造物がただ残っているだけでなく、今も、何らかの形で利用されているということです。

古い建物がたくさん残っている街は、利用するのも上手です。
並んでいる蔵や仕舞た屋で営業しています。
喫茶店、パン屋、呉服や、そば屋、レストラン等々、すばらしい商店街になっています。
高崎もまだ残っている建物を移築、そういう建物で商店街をつくって、中仙道随一の宿場のなごりを再現して欲しいですね。
Posted by 紫文  at 2010年05月19日 11:51
「みやぎの明治村」と呼ばれる意味がわかりますね。保存状態も良いようで、どの建物も当時の雰囲気そのまま・・・という感じです。
尋常小学校の校舎も素晴らしい!・・・よい旅ができてよかったですね。
「油」とつくと油揚げをイメージしてしまいますが、油麩は随分ヘルシーでおいしそうです。お手頃料金で買えるのがわかって、う~ん、、、注文するっきゃない!^^。
Posted by 風子風子  at 2010年05月19日 13:02
>昭和24歳さん

いつもながらの鋭い視点、恐れ入ります!

母校の中央小学校も、素敵な木造造りだったのを思い出しました。
コンクリート校舎に変わったのは、6年生の時でしたかね?
その時は、喜んでた自分がいたのですが・・・。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2010年05月19日 20:41
>紫文師匠

高崎の中山道、再生したいです!
狙い目は、一里塚のあったという旧旧中山道(東一条通り)だと思ってるんですが。
それも、早くしないと・・・。

全国の街並みをご存知の師匠に、ご教授頂きたいところですね。
高崎の町づくりに携わる方々と、そんな機会を持てるといいなと思っています。

ところで、お蕎麦屋さんの「甲子」さんについて、元気が一番!さんから師匠へコメントが入ってます。
前回記事のコメントを、ご確認ください。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2010年05月19日 20:58
>風子さん

「油麩」、お勧めです!

途中のSAや、他の町でも売ってましたが、やはり本場の登米町が一番安かったです。
まとめ買いしてきちゃいました(^^ゞ

登米町、いい町ですよー。
もう一度、ゆっくり町巡りしたいです。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2010年05月19日 21:07
拝啓
迷道院隠士、遠くまで「家出」されていたのですね
いいな~~~。

隠士のブログ、コメンター諸氏に、この場を借りまして☆ついにやっちゃいます、「総社資料館見学ツァー」!☆のご案内をさせて下さい。

http://yumetora.blog3.fc2.com/blog-entry-3718.html

2010年5月28日(金)10:00~

集合場所 総社資料館駐車場 
総社資料館の駐車場 MAP!参照
http://yumetora.blog3.fc2.com/blog-entry-3713.html

無料!
でも一応人数の確認もしたいので、拙ブログに
コメントを入れてください。
非公開コメントでもOKです。

off会が大きな輪になることを願いつつ・・・

   夢寅 拝
Posted by 夢寅  at 2010年05月19日 23:11
>夢寅さん

「出家」する意気地は無いので、せめて「家出」をと・・・。

「総社資料館見学ツァー」設定、ありがとうございます。
総社は高崎とも大いに関係ある地なので、興味津々です。

また、輪が広がるといいですね。
楽しみです!
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2010年05月20日 07:47
昨日「蔵人」さんで10年間で4万人もの人が見学に来ているとのお話で→特別宣伝もしてないのに?→最近インタ-ネットに出してもらいました→素敵なブログを見て、多分と思っていましたので、やっぱり!・・・ということで、勝手にリンクさせて頂きました。ごめんなさい。
Posted by 風子  at 2010年05月20日 10:10
>風子さん

とんでもハップン、歩いて10分!(古っ!)
どんどん、リンクして頂いて結構ですよ!
ありがたいくらいです。

古いギャグで言えば、
ありがたいなら、芋虫ゃくじら!
ってやつですね。

まだありますよ。
ありがとうなら、芋虫ゃ二十歳

・・・すみません。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2010年05月20日 19:18
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
東北ぶらり旅 登米編(1)
    コメント(10)