2022年09月10日

高崎唱歌散歩-6番 ♪茲に暫く憩ひつつ・・・

茲(ここ)に暫く憩ひつつ
今来し方を見渡せば
数万(すまん)のいらか立ちならび
景色ぞいとど優りける

「茲(ここ)」というのは「観音山」でしょう。
山上、あるいは石段の楼門上から高崎市街を遠望してるんだと思います。

山上からの景色は、清水寺の売りでした。
明治四十二年(1909)発行の「上毛遊覧」という本に広告が載っています。


遡って明治二十五年(1892)には、その景色が脚気療養に良いということで、こんな広告まで出しています。


下の写真は、聖石橋からの観音道路が開通しているので、昭和七年(1932)以降のものだと思うのですが、まだまだ片岡は田畑が広がり、遠く高崎を望めばまさに「数万のいらか立ちならび」という景色です。


聖石橋が真正面に見えますので、おそらく清水寺の楼門から撮影されたものでしょう。

今は楼門最上階へは上ってくれるなと、階段にビニールテープが張られています。

ま、上ったとしても木々が大きくなってしまっていて、下界を望むことはまったく出来ないのですが。


現在の市街遠望スポットといえば、山頂駐車場でしょう。


今や片岡地区まで家々がびっしり立ち並び、「数万のいらか」「数十万のいらか」となっています。


  


Posted by 迷道院高崎at 06:00
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