2010年01月31日

旧三国街道 さ迷い道中記(19)

「常仙寺」の本堂の裏にも、びっくりするようなものがあります。

「往生楽土」と書かれた仏塔には、お釈迦様が鎮座していらっしゃいます。

右奥のお堂は、立派な六角形校倉(あぜくら)造りの開山堂です。

榛名の山並みをバックに、6~7m位あるでしょうか、見上げるような十一面観音像が建っています。

「高岡大仏」で有名な、富山県高岡市で鋳造されたものだそうですが、実に美しいお顔とお姿をしています。

観音山清水寺にも、かつて、鋳銅の「露天聖観世音立像」があったといいますが、今、残っていたらなあと思います。

観音像前にも「摩尼車(まにぐるま)」がありますが、ちょっと変わっています。
車には文字でなく、絵が描かれています。(写真をクリックしてみてください。)

これは、「絵心経(えしんぎょう)」というもので、字の読めない人でも「般若心経」を唱えられるようにと、考案されたそうです。

元禄(1688~1703)の頃、南部地方(岩手)の寺社取締役人・善八という人の発案と言われますが、ちょっとだけ見てみましょうか。

摩訶(まか)・・・釜が逆さまで「まか」です。

般若(はんにゃ)・・・説明不要。

波羅(はら)・・・「腹」です。

蜜(み)・・・「箕(み)」ですが、最近あまり見ないかな?

多(た)・・・田んぼですね。

心経(しんぎょう)・・・神鏡(しんきょう)、神棚にある鏡です。
ということで、続けると、
「摩訶般若波羅蜜多心経(まかはんにゃはらみたしんぎょう)」
となる訳です。


仏教詩人・坂村真民「念ずれば花開く」の詩碑もありました。

飯塚「長泉寺」にもありましたが、私の大好きな詩です。

「常仙寺」は、良い檀徒さんに恵まれたのでしょう。
素晴らしいもの、立派なものが沢山奉納・寄進されています。

でも、私が一番感銘を受けたのは、この灯籠でした。

奉納者は、「匿名の一檀徒(女性)」とあります。
さらに、「平成十三年一月より毎月浄財送金」とあります。

毎月浄財を送金する、匿名女性もさることながら、その浄財をこのような形で残す「常仙寺」さんの心にも、いたく感銘を受けました。

「常仙寺」に行くなら、風の日をお勧めします。

本堂や、灯籠に吊り下げられた風鐸が風に揺れ、爽やかな音を響かせる度に、我が身の煩悩がひとつづつ消えていくような、そんな気分を味わえると思います。   合掌


【常仙寺】





同じカテゴリー(三国街道)の記事画像
番外 高崎の孝女みえ
三国街道 めぐり会い
三国街道史跡めぐり(小鳥・大八木)
号外!「企画展 三国街道と宿場」
三国街道 帰り道(最終回)
三国街道 帰り道(18)
同じカテゴリー(三国街道)の記事
 番外 高崎の孝女みえ (2017-05-24 12:21)
 三国街道 めぐり会い (2010-07-16 06:51)
 三国街道史跡めぐり(小鳥・大八木) (2010-06-14 10:47)
 号外!「企画展 三国街道と宿場」 (2010-06-06 06:54)
 三国街道 帰り道(最終回) (2010-04-09 07:38)
 三国街道 帰り道(18) (2010-04-07 07:34)

Posted by 迷道院高崎 at 08:23
Comments(11)三国街道
この記事へのコメント
今日の「まに車」も一段と興味深く、おもしろく拝見しました。
まに車もチベット仏教が一番有名ですが、宗教が異なると
回し方が逆回しだったり、大きさや形も随分種類があるようです。
水沢観音のまに車は屋根付きで本堂の右手前にあります。
当たり前すぎて気にとめない・・・かも^^。
常仙寺さん、風の日に行ってみたいです。
Posted by 風子風子  at 2010年01月31日 09:38
こんにちは。

摩尼車ですが、絵文字で誰にでも読めるようにしたというのがすごいですね。
小生もだいぶ以前にこの摩尼車見て、感動しました。
あまりの感動に、ついつい廻っている絵文字をよく見ようとして指を挟まれて・・
痛かった~!

その分、その時の感動を身体で覚えております(笑)。
Posted by 夢寅  at 2010年01月31日 16:11
>風子さん

へー、摩尼車ってそうだったんですかー。
勉強になります。

水澤観音の摩尼車、本堂の右手前ですね?
もしかして、あの、でっかい六角形だかなんかのですか?
そうなのかな?
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2010年01月31日 19:52
>夢寅さん

アハハハ、指挟まれちゃったんですかー?
いやいや、笑ったら失礼ですよね、ごめんなさい。

でも、あの絵心経もほとんどギャグみたいですけど、真面目にダジャレを考えてるのも、これまた凄いですよね。

何としても伝えたいという熱意と、どうせなら楽しくという遊び心、昔の人のゆとりを感じます。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2010年01月31日 19:58
迷道院さんといろいろあるいて

面白いこと描きとめたいですね
1冊のスケッチ紀行として
Posted by キューピーキューピー  at 2010年01月31日 20:05
>キューピーさん

これは、これは、光栄です。
キューピーさんのように、素敵な絵が描けたらいいな、と思います。
なんせ、図工はC以上もらったことがありませんので・・・。
でも、体育はAでした!
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2010年01月31日 21:12
当ったり~!☆
おっしゃる通り、あの六角形の大きいのが
「まに車」です^^。
Posted by 風子  at 2010年02月01日 08:30
ちょっと気になったので調べたところ・・・

お経の本が入っていてその本棚ごと全てが回る
ものや、
まに車と同じように回してご利益を願うものは
「六道車」と呼ぶようです。
水沢観音にあるのは「六道車」ですね。訂正いたします。
Posted by 風子  at 2010年02月01日 09:10
>風子さん

あー、やっぱりあれですかー!
「六道車」って言うんですね?
ありがとうございました!
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2010年02月01日 19:11
迷道院様、ご推察の通り私、柏木沢に住む19歳を頭に3児を持つ兼業農家を営むおじさんです。実は先日、三国街道について調べていてこのサイトに着きました。歴史に興味があり、毎週末に愛犬を連れ近所の神社、仏閣、古墳など訪ねて歩いてます。金古、足門方面の散歩が楽しみです。
Posted by 柏木沢の農家おじさん  at 2010年02月01日 20:05
>柏木沢の農家おじさん様

そうでしたかー!
ご訪問頂き嬉しいです。

私も三国街道を実際に歩いてみて、その面白さに驚いているところです。
このブログが、ちょっぴりでもお散歩のお役に立てたら、幸いです。

また、何か私の気付かなかった面白いものを発見されたら、ご紹介下さい。

今後とも、よろしくお付き合いの程、お願い申しあげます。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2010年02月01日 20:31
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
旧三国街道 さ迷い道中記(19)
    コメント(11)