2009年06月24日

そうは言われてみたものの・・・

そうは言われてみたものの・・・前回の記事で、「丸茂元じ郎」「次」でも「治」でもいいそうです、とお伝えしたのですが、気になり始めると気になるもので・・・。

「高崎五万石騒動」を伝える原典とも言える書籍が、細野格城氏の著書「五萬石騒動」です。
格城氏は十四歳の時に、実際に騒動に加わっており、後に人の勧めもあって明治四十四年(1911)にこの本を発行しています。
(写真は諏訪神社保管のもの)

ということで、原典たる格城氏の本に「丸茂元じ郎」がどのように表記されているのか、気になってきたという訳です。

そうは言われてみたものの・・・そこで、高崎市立図書館へ行って原本があるかどうか調べてみました。

端末で検索すると、著者で細野格城というのは出てきません。
ただ、著者・細野平格というのがありました。
格城氏の御子息ででもあるのでしょうか。
(郷土史家で五万石騒動研究家の萩原慧先生にお尋ねしたところ、細野格城と細野平格は同一人物だそうです。2009.06.26)

「貴重本 禁帯」となっている本を、書庫から出してきて頂くと、まさに原本っぽい装丁でした。

巻末に記載されている発行年を見ても、間違いなさそうです。

そうは言われてみたものの・・・
わくわくしながら、頁をめくっていくと、ありました!

おー!丸茂元だ!

と、一瞬、嬉しくなったのですが・・・。

まてよ?細野格城が字を間違えていたら・・・?
と、またまた、疑問が湧いてきてしまいました。

そこで思い付いたのが、高崎歴史民俗資料館で今展示されている、五万石騒動参加者の連判状です。
連判状ならば、本人が書いているはずだから間違いありません。
我ながらいい所に気がついた!と、喜び勇んで早速資料館まで足をのばしました。

しかし、残念!
連判状は、小塙村大総代・小嶋文次郎のご子孫が保存していた17枚のみで、中居地区のものは残っていないのだそうです。
がっかりして帰りかけた時、ふと展示されている古文書に目が留まりました。
それは、丸茂元次郎山田勝弥に対する減刑の嘆願書でしたが、そこには「元郎」と記されていました。

ということで、どうやら「元次郎」が優勢のようです。
さらに白黒はっきりさせるには、戸籍を調べる手が残っていますが、果たして残っているんでしょうか?
ま、そこまでしなくても・・・、素人追跡はここまでにいたしましょう。
でも、面白かったです。


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Posted by 迷道院高崎 at 08:06
Comments(4)高崎五万石騒動
この記事へのコメント
名前の字をきにしない
昔のひとのおおらかさでしょうか。
いつかあの世でご本人にお目にかかった折に
聴けるかな。
追跡お疲れ様でした。
Posted by ぼらぼら  at 2009年06月24日 08:22
>ぼらぼらさん

そうか、本人に聞くのが一番ですよね!
いつ聴けるのかなぁ・・・。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2009年06月24日 21:56
迷道院高崎さんが、疑問を抱かれて
追求されていたことに驚いています。
私も「次」それとも「治」かと
いろいろ調べてみました。
ほとんどの書物や記念碑(生家の案内の石柱)には「次」が使われています。
しかし、「もとじろう」は長男です。「次」は使わなかったのではないかと思いました。
丸茂の墓地の墓石は「元治郎」です。
では戸籍簿ではと調べるとあるところは「元次郎」あるところは「元治郎」と両方ありました。この戸籍簿は高崎市役所で書き写したもので原本ではありませんでした。ですから、写し誤りとも推測できます。
書物や記念碑の「次」を採るか、墓石の「治」を採るか、いまだに決定しかねています。
Posted by いちじん  at 2010年04月20日 16:39
>いちじんさん

流石、専門に研究してる方は、俄か探偵の私とは差があり過ぎますね。
戸籍とは、思いもつきませんでした。
参りました!

いちじんさんの仰る通り、長男に「次」は使いませんよね。
何となく、すっきりした感じがします。
ありがとうございました!
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2010年04月20日 20:01
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