2009年05月09日

飯玉さまの引き合わせ

今日は、久しぶりにブログネタ取材のために散歩に出た。

旧中山道から倉賀野神社の参道に入る角に、があった。

遠目には漆喰壁に見えるのだが、近くに寄ると白色のトタン板で覆われていた。
敷地の広さとその趣きからして、昔はさぞかし名のある商家であったのだろうと思われる。

ちょうど近くのお宅で、ご年配のご夫婦が玄関のドアを直していたので、声を掛けてみた。
人間嫌いの迷道院としては、至極珍しい行動である。

「この蔵のあるお家は、昔何屋さんだったんですか?」と聞くと、
「あー、ここんちはね、酒屋だったんさー。造り酒屋だいねー。」と教えてくれた。
「そこんとこにさ、井戸があったんだい。きれぇな水が出ててなぁ。そいで、水がいいもんだからさ、酒ぇつくってたんさ。」
「前は、漆喰だったんだけどさ、はぁ痛んでボロボロ落ちるだんべ。んで、トタン張ったんだいなー。」

今はあまり聞くことができなくなった上州弁で、昔の倉賀野のことをいろいろ語り始めてくれた。

その内、奥様が「お茶でも飲んでってくださいよ。これも何かのご縁ですから。」と・・・。
恐縮してお断りしたのだが、ご主人の尽きぬ昔話を聞いている間に、お煎餅、生菓子、沢庵まで用意して頂いて、玄関先で頂戴することになってしまった。

すっかり長居をして、帰り際にふと表札を見ると「鳥井」さんという苗字だった。
神社のすぐそばに「とりい」さんとは、出来すぎでしょう!
お土産に、生菓子を包んで持たせてくれました。
「また近くに来たら寄ってくださいね。」とまで言ってくれた、素敵なご夫婦でした。
いつまでもお元気で!

昔の面影を残す参道を進むと、水車の回る素敵なお庭を発見した。

ご主人と思しき方がいたので、「こんにちは!」と声をかけた。
あれ?今日の迷道院、おかしいぞ。
先ほどのご夫婦の人懐こさが、うつってしまったのだろうか。

「はい?」とこちらに来たご主人に聞くと、水車はご主人の手作りだそうである。
そればかりか、四阿(あずまや)も手作りだという。
このご主人も、心安く「中に入んない。」と言って下さったが、流石に今日は、ご遠慮申し上げた。

人嫌いの迷道院が、ちょっぴり人好きになったのだろうか。
それとも、参道の懐かしい佇まいのせいだろうか。
もしかすると、倉賀野神社「飯玉さま」のお引き合わせだろうか。

その「飯玉さま」については、また次回。



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Posted by 迷道院高崎 at 20:58
Comments(8)倉賀野
この記事へのコメント
とても人間嫌いとは思えません。
人とのふれあいって楽しいですよね。
おいらも仕事をしてて、お墓参りの方とお話をするのが大好きで・・・。
話が長くなってしまって休憩時間をずらしたりしてしまいます・・・。
Posted by 弥乃助弥乃助  at 2009年05月09日 21:05
>弥乃助さん

いや~、そう見えないところがまた悩みなんですよ。
困ったもんです。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2009年05月09日 22:00
素敵な散歩になりましたね!
Posted by ぼらぼら  at 2009年05月09日 23:30
>ぼらぼらさん

はい、とても!
油断できない世の中にあって、見ず知らずの私にお茶まで出してくれるなんて・・・。
でも、思い出せば、昔はみんなこうだったんですよね。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2009年05月10日 07:21
コンバンハ。

「袖振り合うも多生の縁」
でなんて諺がありますね。

最近は少し物騒な世情のさなか、
良いお話しを伺えたので、ついついコメント
致しました。

ちなみに私は昨年、川原湯温泉の足湯にいた
年配のご夫人に「逆ナン」されて、「私達、高崎駅まで行きたいのだけど、観光地を巡りながら送って頂戴。」と言われまして、
中之条のタケヤマ、歴史民俗資料館、榛名湖、榛名神社、と運転手をし高崎駅まで送っていったことがあります。
最後別れ際に、そのご夫人が、榛名神社の御札袋に「交通費よ、気持ちよ」と言って私に手渡してくれました。
いまでも中を開けず、大事に保存してあります。突然の俄かガイドでしたが、トテモ良い想い出となりました。
Posted by はるなのフルーツはるなのフルーツ  at 2009年05月11日 23:46
> はるなのフルーツさん

ほほう、そうでしたかー。
そのご婦人がたは、すごいラッキーでしたね。
ただのアッシー君ではなく、スゴウデの観光案内人を専属ガイドにできちゃたんですからね。

また、いまでも大事にお礼を保存してあるというのも、フルーツさんらしいですね。
深いお気持ちが、よく伝わってきます。

優しさの連鎖で繋がってる社会にしたいですよね。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2009年05月12日 07:52
水車とあずまやのある家は私の生家です。諸事情あり今は足が遠のいてますが懐かしいです。
Posted by 一本杉  at 2010年06月27日 22:45
>一本杉さん

ご来訪、そしてコメントありがとうございます!

そうでしたか、では写真に写っているのはお父様でしょうか?
ずいぶんとご器用な方ですね。
事情がおありとのことですが、懐かしく思って頂き嬉しいです。

これからもご来訪ください。
お待ちしておりますので。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2010年06月27日 23:41
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