2016年04月10日

高野山へ行ってきました(2)

宿坊「大圓院」を出立、「奥の院」へ向かいます。

高野山へ行ってきました(2)

高野山へ行ってきました(2)
ガードレールが木製というのが、いいですね。

高野山へ行ってきました(2)



公衆便所も、この立派さです。

何だかバチが当たりそうでもありますが。

「大圓院」から600mほどで、「奥の院」参道への入口「一の橋」に着きます。
いかにも、結界という雰囲気です。
高野山へ行ってきました(2)

ここから先、奥の院まで1.5kmの鬱蒼たる杉木立の中、歴史上の人物の墓石がびっしりと並んでいます。
高野山へ行ってきました(2)

高野山へ行ってきました(2)
←この人も、歴史上の人物といえば歴史上の人物でしょう。

高野山へ行ってきました(2)



太い杉の苔むした洞の中に、石仏が安置されています。

歴史上の大大名たちの、虚仮威しともとれる巨大五輪塔が並ぶ中、こんな石仏に何かホッとさせられます。

高野山へ行ってきました(2)

←お化粧地蔵。

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仲良し地蔵→


日本人らしくていいなぁ、と思うものも。

高野山へ行ってきました(2)
←フグ供養塔。

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しろあり供養塔→


参道に面して、高崎藩主を務めた安藤家の墓所があります。
高野山へ行ってきました(2)

高崎城に幽閉されて自刃した駿河大納言・徳川忠長を預かったのが、六代目高崎藩主・安藤重長でした。
もう6年前ですが、そのご子孫である安藤綾信氏の講演を聞いたことがあります。
   ◇殿様に縁のある日(その壱)

そして、高野山で探したかったもう一つのものが、これです。
高野山へ行ってきました(2)

観音山「慈眼院」にもある、「一路観音碑」です。
全国に三十三基ある「一路観音碑」の第十六番が、ここ高野山「奥の院」にあります。

ここにあることは知っていましたので、歩いている間中ずっと目を凝らして探していたのですが、見つからぬまま「中の橋」の駐車場まで出てきてしまいました。
このまま帰るのはどうにも悔しくて、カミさんを喫茶店で預かってもらって、もう一度探しに戻りました。

ないなぁ、ないなぁと思いながらついに「奥の院」に到着してしまい、社務所でも聞いてみましたが聞いたことがないと言われ・・・。
で、道を変えて戻る途中でした。
川の向こう岸にある碑に、一瞬、「一路」の文字が見えたような気がしたのです。
大急ぎで迂回して向こう岸へ行くと、まごうことなき「一路観音碑」でした。

高野山へ行ってきました(2)強度の近視である迷道院に、碑背に刻まれた小さな「一路」の文字が、よくあの距離から見えたものだと思います。

不思議なことですが、こんなこともあるのですね。

「一路観音」の優しいお顔が、「よく来たね。」と褒めてくれてるような気がしました。

高野山「一路観音碑」が建つ経緯を、「一路観音碑道しるべ」の中で慈眼院前住職・橋爪良恒師が語っています。

当時、高野山に在住していた私は、ようやく軌道に乗って来た、千代香さんの三十三観音建立の浄業の一つに、是非高野山の地を加えたいと思い、千代香さんにお話したところ、是非にと同感賛成されたので、この地を択んで、本山より譲渡して頂き、本山の工務課長佐古正明君をわずらわして、石の選定、彫刻、建立の仕事一切を進めて頂いた。

青菜祭も終わって、お山もひととき静寂を取り戻した(昭和五十年)六月二十二日に開眼が行われた。
導師は私の父橋爪良全大僧正であった。
その頃奥の院維那をされていた柴田全常大僧正や、高室院斎藤興隆前宮も随喜読経を賜った。

参列された方の中には私の職務の関係もあって、本山企画室の職員が多かった。
この中で、高橋智運師(現岡山高徳寺住職)、藪光竜師(現本山教学次長)お二方には、この時の千代香さんとの出会いが縁となり、後になって、それぞれのご自坊に一路観音碑を建立することになったのも、奇しき因縁といえよう。」

ということで、「駅から遠足 観音山」(番外編)ともいうべき高野山への旅も、無事目的を果たすことができました。

さて、この後は和歌の浦温泉へ寄って、精進落としでもしてから帰ることといたしましょう。
高野山へ行ってきました(2)





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この記事へのコメント
目的のある旅は愉しいものですが、一路観音碑が見つかってよかったですね。
きっと一路観音様が教えてくださったのですよ。
迷道院さんの探し物のお付き合いをされている奥様も大変ですね。
歴史ものを追いかけていると、お墓巡りが多くなってしまうので、相方の顰蹙を買ってしまいます。
我が家と立場が逆なので可笑しかったです^^。
Posted by 風子風子  at 2016年04月16日 20:08
>風子さん

そうですよね(^^ゞ
付き合ってくれる相方には、感謝しなくちゃですね。
一路観音さまにも感謝です。
これもご縁があったということでしょう。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2016年04月16日 20:53
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