2014年12月14日

駅から遠足 観音山(13)

駅から遠足 観音山(13)「羽衣線」のY字路から清水の石段下へ向かうと、建設機械が盛んに地面を掘っていました。

ここは、つい最近までこんな風景でした。
駅から遠足 観音山(13)
東日本大震災で屋根の棟が崩れてしまっていますが、立派な煉瓦蔵がありました。

ぐるっと回って玄関の方から見ると、こんな感じのお屋敷でした。
駅から遠足 観音山(13)このお屋敷、白衣大観音と同じ昭和十一年(1936)建築の旧・福田邸です。

屋敷の角に「伊香保温泉 福一」の大きな看板があります。

「なぜここに福一?」と思われるかも知れませんが、「福」の字でご推察頂けると思います。
昔、伊香保の「福一」に奉公する仲居さんは、そのほとんどが田舎出の若い娘さんでした。
その娘さんたちに、この福田邸に住込みで行儀作法を教え込み、一人前になってから送り出すという、いわば「福一」の教育施設だったのです。

4年前、ある方のご紹介で、このお屋敷を見学させて頂く機会を得ました。
その時は、既にオーナーの方はこのお屋敷の売却を決意されていて、家の中の品々の整理をされているところでした。
売却するにあたって建物はすべて解体して更地にしなければならないというお話で、実に残念に思いましたが、オーナーさんはもっと残念なお気持だったことでしょう。
ブログ記事にしないというお約束で、写真を撮らせて頂きました。

駅から遠足 観音山(13)今年の9月、オーナーさんから「いよいよ解体することになりました。」というお電話がありました。

さっそく解体現場に駆け付け、惜しみつつ旧・福田邸とのお別れを致しました。

今はもう見ることのできない素敵な旧・福田邸ですが、ブログ掲載については快諾して頂きましたので、皆さんには4年前に作成したスライドショーで見て頂きましょう。(BGMあり)


さて今回はここまでとし、次回は、清水寺の参道です。


【旧・福田邸跡】
駅から遠足 観音山(13)






同じカテゴリー(観音山遠足)の記事画像
駅から遠足 観音山(72)
駅から遠足 観音山(71)
駅から遠足 観音山(70)
駅から遠足 観音山(69)
高野山へ行ってきました(2)
高野山へ行ってきました(1)
同じカテゴリー(観音山遠足)の記事
 駅から遠足 観音山(72) (2016-05-08 06:55)
 駅から遠足 観音山(71) (2016-05-01 07:11)
 駅から遠足 観音山(70) (2016-04-24 07:23)
 駅から遠足 観音山(69) (2016-04-17 07:17)
 高野山へ行ってきました(2) (2016-04-10 07:05)
 高野山へ行ってきました(1) (2016-04-03 07:10)

Posted by 迷道院高崎 at 09:25
Comments(6)観音山遠足観音山
この記事へのコメント
スライドショーで拝見させて頂きましたが、
全て懐かしい画面ばかりでした。
それに、伊香保温泉 福一の歴史もよく
解りました
有難うございました、之からも
アップを期待しております。
今後とも、宜しくお願い致します。
Posted by wasada49  at 2014年12月14日 17:14
>wasada49さん

カメラと撮影の腕前が、もっとよかったらなぁとつくづく思うのですが。
実物を見た感想は、素朴ながら細かいところに贅を凝らした造りで、なかなかのものと感じました。

いつも励ましのお言葉、ありがとうございます。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2014年12月14日 20:19
伊香保方面に出かけることが多く、老舗旅館の歴史などを知る機会がありますが、「福一」の教育施設だったという福田邸、素敵ですね。

解体されてしまったのはすごく残念ですが、名道院さんの画像で記録できて、よかったです^^。
Posted by 風子風子  at 2014年12月16日 09:06
益々の健筆と、迷道院さんならではのリポートですね。
そうでしたか、「福一」が・・・・・
その昔、バンドでお世話になったいい旅館(ホテル)です。
あの頃は大型旅館(ホテル)には全部バンドが入っていて、小さなところは宴会出張でした。
もっとも、福一クラスになるとショーの前の宴会場周りだけでも大忙しでしたけど(笑)。
いい時代でしたね・・・・・
Posted by 昭和24歳昭和24歳  at 2014年12月16日 09:06
>風子さん

身近なところにある意外な歴史、ご縁の連鎖で知ることが出来ました。
おかげさまで、ほんの少しでも俤が残せてよかったと思っています。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2014年12月16日 17:26
>昭和24歳さん

いえいえ、健筆とは昭和24歳さんをいう言葉です。
相変わらずの遅筆で、困っております。

福一さんに出入りしておられたとは、流石ですね。
月給取りでなくなってからこの方、伊香保の旅館に泊まることもなくなりました(^.^)
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2014年12月16日 17:31
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
駅から遠足 観音山(13)
    コメント(6)