29年前の「高崎市観音山観光診断に基づく提案レポート」の最後に、高崎市街地についても提言がされているので、ご紹介することとする。
-----------------------------
現在のところ、高崎城跡はさほど観光的な価値を発見し得ないが、しかし、小江戸と呼ばれた、江戸をしのぶ貴重な存在とたり得よう。
同時に市内倉賀野はその地名の示す通り、極めて堅牢で伝統的な蔵造りの家がまだまだ残っているのである。
とすれば、この蔵造りで保存し得るものは正しく保存することによって、江戸の昔をしのぶ、高崎市民の心のふるさと的街たり得ると考えるのである。
高崎駅ビルを中心とする、東口・西口の商店街も大きな変化が表われてくるであろう。
当然、商店街開発・整備が行われようが、これが単なるビル化やアーケード街作りでは、もう発想が古いと考えられる。
商店街という「一本の通り」ではなく、ある広さのスペースを用意し、この中に人間の自然な流れをベースにした自由に曲がる道路を設定し、これに沿って、独立した専門店群を一群ごとに配するのである。
(提案のような街並みに変えるのは、現実的には難しいであろう。
だが、この「自由に曲がる道路」は、「路地」という形で高崎には沢山残っているのである。
にも拘らず、高崎市は「道路拡幅事業」と称して、高崎から「路地」を消そうとしているかのようである。
「路地」を重要な「観光資源」として残している川越市や倉敷市とは、考えを異にしているようだ。)
-----------------------------
今回、29年前の「高崎市観音山観光診断に基づく提案レポート」のご紹介をするにあたり、改めて「観音山」を散策してみた。
そして気がついたことがいくつもあった。
◆東京から来たという観光客の方に、「何か、買いたいお土産は見つかりましたか?」と聞いてみた。
答えは、「いや、ここへ来る前に少林山で達磨を買ったから。」
つまり、観音山で買いたくなるほどの土産物は無かったのだ。
◆木工品や、つる細工などを売っている土産店のご主人に、「これは、ご主人が作ったものですか?」と聞いてみた。
答えは、「いや、全国から仕入れたものです。この辺で作ってる人がいないから。」
近くには「染料植物園」もあり、「みやま養護学校」では生徒が木工品も作っているのに。
高崎の「ふるさと伝統工芸士」だって、12人もいるのに。
◆観光客のほとんどは、土産店街を抜けて白衣観音を見ただけで帰ってしまう。
頂上駐車場の係の方に、「観光センターには、観光ガイドさんはいるんですか?」と聞いてみた。
答えは、「桜の時期にはいるんだけどねー。普段は駐車場だって見たとおりガラガラだからねー。」
本当は、一日では回り切れないくらい沢山の見どころがあるのに。
ボランティアガイドが、歴史を語りながら案内してあげれば、きっと観光リピーターになってくれるのに。
-----------------------------
現在のところ、高崎城跡はさほど観光的な価値を発見し得ないが、しかし、小江戸と呼ばれた、江戸をしのぶ貴重な存在とたり得よう。
同時に市内倉賀野はその地名の示す通り、極めて堅牢で伝統的な蔵造りの家がまだまだ残っているのである。
とすれば、この蔵造りで保存し得るものは正しく保存することによって、江戸の昔をしのぶ、高崎市民の心のふるさと的街たり得ると考えるのである。
高崎駅ビルを中心とする、東口・西口の商店街も大きな変化が表われてくるであろう。
当然、商店街開発・整備が行われようが、これが単なるビル化やアーケード街作りでは、もう発想が古いと考えられる。
商店街という「一本の通り」ではなく、ある広さのスペースを用意し、この中に人間の自然な流れをベースにした自由に曲がる道路を設定し、これに沿って、独立した専門店群を一群ごとに配するのである。
(提案のような街並みに変えるのは、現実的には難しいであろう。
だが、この「自由に曲がる道路」は、「路地」という形で高崎には沢山残っているのである。
にも拘らず、高崎市は「道路拡幅事業」と称して、高崎から「路地」を消そうとしているかのようである。
「路地」を重要な「観光資源」として残している川越市や倉敷市とは、考えを異にしているようだ。)
-----------------------------
今回、29年前の「高崎市観音山観光診断に基づく提案レポート」のご紹介をするにあたり、改めて「観音山」を散策してみた。
そして気がついたことがいくつもあった。
◆東京から来たという観光客の方に、「何か、買いたいお土産は見つかりましたか?」と聞いてみた。
答えは、「いや、ここへ来る前に少林山で達磨を買ったから。」
つまり、観音山で買いたくなるほどの土産物は無かったのだ。
◆木工品や、つる細工などを売っている土産店のご主人に、「これは、ご主人が作ったものですか?」と聞いてみた。
答えは、「いや、全国から仕入れたものです。この辺で作ってる人がいないから。」
近くには「染料植物園」もあり、「みやま養護学校」では生徒が木工品も作っているのに。
高崎の「ふるさと伝統工芸士」だって、12人もいるのに。
◆観光客のほとんどは、土産店街を抜けて白衣観音を見ただけで帰ってしまう。
頂上駐車場の係の方に、「観光センターには、観光ガイドさんはいるんですか?」と聞いてみた。
答えは、「桜の時期にはいるんだけどねー。普段は駐車場だって見たとおりガラガラだからねー。」
本当は、一日では回り切れないくらい沢山の見どころがあるのに。
ボランティアガイドが、歴史を語りながら案内してあげれば、きっと観光リピーターになってくれるのに。
もってぇねぇ!(もったいない)