2013年10月01日

行ってみました 公開講演会

「歴史遺産を生かした地域づくり・まちづくり」ということなので、高崎経済大学公開講演会に行ってみました。









講師は、産業考古学会会長の伊東孝氏。

肩書がものすごいです。
・日本大学理工学部非常勤講師、上席研究員
・内閣府「稼働資産を含む産業遺産に関する有識者会議」委員
・史跡佐渡金銀山遺跡保存管理委員会委員
・錦帯橋世界文化遺産専門委員会委員
・埼玉県、富山県文化財保護審議委員
・日本ICOMOS「技術遺産」小委員会主査
・「勝鬨橋をあげる会」代表

一人で、こんなに沢山の仕事が持てるもんなんですね。
「隠居」という肩書しか持たない迷道院は、びっくりです。

お話しの中で、面白いなと思ったのは、こんな話です。
かつて【遺産】という言葉は、【栄えていたものが衰退した跡】という、どちらかというとマイナスのイメージを持たれていた。
しかし、【世界遺産】がユネスコによって採択されてから、ようやくプラスのイメージをもたれるようになってきた。

ユネスコで【世界遺産】が採択されたのは1972年だが、日本がそれを批准し加盟したのは20年後の1992年だった。それは、先進国となった日本が加盟するには多額の供託金が必要で、そこまでして加盟すべきかどうか決断するのに20年かかったから。」

遺産を巡る用語の解説や、産業遺産というものの説明に相当の時間を掛けたので、迷道院の一番聞きたかった「地域づくり・まちづくり」の話は、残念ながらあまり突っ込んだお話は聞けませんでした。
結論のスライドだけ、ご紹介しておきます。

要は、遺産をただ残しておくだけではダメで、
◎ベストなのは現役で稼動していること
○それが無理なら、部分的に動かしたり、語り部を置くこと
・そして、「面白い!」とか「へー!」という発見があること

だそうです。

さらに、リピーターとしてまた来てもらうには、
◎そこへ行かなければ食べられないものや、できない体験を用意しておく必要がある。
ということです。

最後に質問タイムがありましたので、こんな質問をしてみました。
「高崎地域で、これはという産業遺産がありますか?」
すると、
「うーん、・・・それは経大の先生の方が・・・。」
というお答えでした。

振られた経大の先生は、
「新町の屑糸紡績とか、高崎城址とか、音楽センターとか・・・。」
伊東氏も、それに触発されたように、
「あー、白衣観音もそうだし、今日経大の先生に聞いたんですが、高崎には『流れ橋』(佐野橋のこと)があるというので驚きました。」
と仰っていました。

つまり、あまり無いってことなんでしょうね。
でも本当は、高崎にも「高崎亜炭鉱」というすごい産業遺産があるはずです。
世界遺産を目指す富岡製糸も、高崎の亜炭がなければ稼動できなかったと聞きます。
しかし、それを使って世界遺産ブームにあやかろうという気は、残念ながら高崎にはなさそうです。

この日、会場に高崎市役所の方がいらっしゃってたかどうか分かりませんが、群馬県立歴史博物館学芸員の手島仁先生は聴講にみえてました。
手島先生は、いま「前橋市歴史遺産活用委員会」のブレーンとして、いろいろなアイデアと歴史的な裏付けをされておられるようです。

その取り組みの中に、前橋の「れんがシルク遺産」「富岡製糸場と絹産業遺産群」と連携させようとする計画もあります。

手島先生に、「前橋は先生が力を入れているから、高崎は負けちゃいそうですね。高崎もよろしくお願いしますよ。」と言ったら、「いやー、高崎は頑張ってるから大丈夫ですよ。」と、仰っていました。

だいじょうぶですか?高崎・・・。





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この記事へのコメント
 歴史遺産とは、そうゆう定義ですか。
私は、どうも学識経験者とか、上席研究員及び、
委員と面識が無いもんで、産業考古学会の、
名称も初めて耳にしました。

どうも、倭民族は、熱しやすく冷めやすいようで
世界遺産もオリンピックもさまざまな多額費用が必要で、どうも何処からか浮いて来た様な言葉でそれ以前は、ISOを各企業が競い合って取得し現在は、其の企業名刺にも記載されたいません。
其れよりも、高崎は近世の歴史を見直す事が
必要と考えますが、遺産より歴史資産を!

http://blogs.yahoo.co.jp/tomodatiyamato/40332031.html
Posted by wasada49  at 2013年10月02日 21:17
>wasada49さん

歴史遺産は、建築遺産、土木遺産、産業遺産に区分されるそうです。

認定団体によってもいろんな名称があって。
・世界遺産(ユネスコ)
・推薦産業遺産(産業考古学会)
・近代化遺産(文化庁)
・近代化産業遺産(経産省)

因みに、碓氷峠の「めがね橋」は、近代化遺産指定第一号だそうですよ。

高崎は市民による「高崎遺産」の発掘をしたらどうかと思っています。
意外と、埋もれていた遺産が発見されるんじゃないでしょうか。

ブログ「甲斐犬 ヤマト{倭}と父さん日記」のご紹介も、ありがとうございました。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2013年10月03日 15:53
産業遺産では浄水場、長野堰、蒸留酒醸造所、味噌蔵など結構あると思います。しかも全て現役で稼働中は価値があります。


また歴史遺産の中には入らないかも知れませんが、「無形遺産」も含めたい気持ちがします。
だるま造り、染色、高崎で生まれた文学作品、楽曲、城下町の地名などなど後世に受け継いでいってほしいものが沢山ありますね。
Posted by ふれあい街歩き  at 2013年10月03日 19:21
>ふれあい街歩きさん

もー、仰るとおりです!
沢山あるんですよ!
市民が、気付いてないだけですよね。

そのためにも「高崎遺産」というか、各地の「市民遺産」というものを、自ら認定すればいいと思うんです。
その「市民遺産」が段々有名になって、いずれ「世界遺産」になっていくんじゃないでしょうか。(個人的には、無理して世界遺産にしなくても良いと思っていますが)

富岡製糸場だって、地元の人がその価値を再認識したところから始まってる訳ですからね。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2013年10月03日 19:53
高崎市は人口が多いし大学があるし、市の歴史的遺産を後世に繋げたいと思っている方々が多いように見受けられ、羨ましい限りです。
ブログのコメント欄で意見を発信されている方がおられることを見ても、すばらしいことだと
思います。
Posted by 風子風子  at 2013年10月04日 19:34
>風子さん

高崎を面白い町にしよう、賑わいのある町にしようと考える人は、沢山いるように思います。
きっと、安中もそうでしょうし、他の町もそうだと思います。

ただ、「その町の歴史を活かして」という観点でとなると、どうなんでしょうかね。
高崎も、歴史を研究している人や団体、歴史好きの人は多いのですが、それを町づくりと結びつけて考える人は少ないように感じます。
Posted by 迷道院高崎迷道院高崎  at 2013年10月05日 10:36
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